平成29年(2017年)3月に,文部科学省より「障害のある学生の修学支援に関する検討会報告(第二次まとめ)」が出されて以来,大学における障害のある学生へのサポートが日々進化しています。
長崎大学では,平成25年度の文部科学省の「障がい学生支援関連事業」に基づき,障害のある学生に対する全学的な支援体制の強化と円滑な修学支援を目的に,平成25年(2013年)8月1日に,障がい学生支援室(通称「アシスト広場」)を設置しました。
平成26年12月には,学長裁定により「長崎大学における障害のある学生への支援に関する理念及び方針」を制定し,本学における障害のある学生への支援体制と内容及び障がい学生支援室の目的をより明確にし,広く公表しました。
現在の障がい学生支援室では,保健センターのカウンセラーや関係部局の教職員と連携しながら,主に以下のような取組を行っています。
①保健センターが実施している新入生全員に対する個別面談との連携
②障害のある学生の個別ニーズに合わせた,合理的配慮の検討・実施
③FD/SD及び講演会の開催により,「障害」に対する意識改革及び啓発活動
④アクセスサポーター(障害のある学生をサポートするピアの学生)の登録・養成
⑤修学支援機器・備品の整備
「障がい学生支援連絡会議」(年6回開催)は各部局選出36名の委員で構成し,支援に関する情報を提供するとともに部局が抱える課題についての情報共有を行い,改善策の検討を行っております。
令和3年度は、「長崎大学における障害者差別解消等の推進に関する規則における留意事項(教育・研究)について、ワーキンググループを立ち上げて活発な議論を展開し、現状にあった内容に改正を行うことができました。
さらに,行政機関や長崎県内の障害者関連団体及び県内外の大学等と連携体制を構築し,さらなるサポート体制の強化に努めています。
2021年2月には「障がい学生支援室概要」(改訂版)を発行しました。コロナ禍もあり障害を取り巻く環境が大きく変化する中,障害のある学生の修学支援に携わられている皆様への資料としてお役に立てれば幸いです。
2022年2月
障がい学生支援室長 伊東 昌子